フィルムカメラにはどんな種類のカメラがあり、どうやって選べば良いの?

2020年6月18日

レンズ付きフィルムを体験して「本格的にフィルムカメラをやってみたい」と思ったら、マイカメラを購入する事を検討してみましょう。

となると「どんなカメラを選べば良いのか?」という事なんですが、まずは「どんなカメラがあるのか?」という事と、それらのカメラの特徴を説明していきます。


フィルムにはサイズがある

フィルムというものはサイズがあり、一番オーソドックスなのが↓のようなフィルムになります。


呼び方は「35mm判」「ライカ判」「135フィルム」等色々あり、 一番よく使われているタイプのフィルムになります。

このタイプ以外にもトイレットペーパーみたいなフィルムや下敷きみたいな1枚タイプのフィルムもあり、それぞれのフィルムによって、それ用のカメラを買う必要があります。

今回は最初に紹介したオーソドックスタイプのフィルムに限定してお話していきたいと思います。


大きく分けて3タイプのカメラが存在する

フィルムカメラは大きく分けると、

1.一眼レフ
2.レンジファインダー
3.コンパクトカメラ
の3タイプに分類されます。

この3つはそれぞれタイプも違うので、どういう写真を撮りたいのか?によってチョイスも変わってきます。
まずはそれぞれの特徴と、メリット・デメリットをお話していきましょう。


一眼レフ


フィルムカメラの中では、この一眼レフが一番バリエーションが豊富で、一番馴染みがあると思います。
この一眼レフカメラは大きく分けると「オートフォーカス(AF)」と「マニュアルフォーカス(MF)」の2つに分類する事ができます。


オートフォーカス

フォーカスとは「焦点」や「ピント」の事で、自動的にピントを合わせてくれるカメラの事をオートフォーカスと言います 。
要は今のデジカメに当たり前に備わっている機能で、こちらの方が馴染みがあると思います。

そして時代的にもオートフォーカスの方が後なので、色々なオート機能が充実していてシャッターを切る事だけにより集中できます。


マニュアルフォーカス

オートフォーカスに対してのマニュアルフォーカスは、手動でピントを合わせる必要があるカメラで、やや難易度が高くなります。
時代的にもオートフォーカス以前になるので機能面でも充実しておらず、ピントはおろかF値やシャッタースピードも自分で判断しないといけないものも多々あります。

そういうカメラは全てを自動でやってくれるカメラに比べれば難易度が高いですが、写真を撮っていても手作り感が満載なので、中々楽しいものがあります。

一眼レフのメリット
・正確に目の前の光景を切り取る事が出来るので、写真を作り込む事が出来る
・広角から望遠までレンズのバリエーションが豊富
・ファインダーが大きいので、ファインダーを覗いて見た通りの写真が撮れる
一眼レフのデメリット
・機能上、どうしても大きく重くなる
・機能上、シャッター音が大きい(「カシャッ!」というイメージ通りのカメラのシャッター音)
・「写真撮ってます感」がモロに出るので、住宅街や商店街等では撮るのを躊躇してしまう事もある

一眼レフはガッツリと「撮影」するのに向いているカメラで、逆にスナップや気軽にパチリとやりたい時には向いていないカメラという事になります。
マニュアルフォーカスの場合はある程度の知識も必要で、多少勉強しなといけない事もあります。 (難しい事はありません)

レンジファインダー


カメラというのは発明された当初はものすごく大きくフィルムも相応な大きさで、撮影自体がものすごく大掛かりでした。(上記で話した一眼レフとも比較にならないくらいです)
そんな中、戦前にライツ(現在で言うライカ)というメーカーが小さなフィルムで撮影出来るカメラを開発し、写真撮影は身近なものになりました。

それがこの記事で扱っているオーソドックスタイプのフィルム「35mm判」もしくは「ライカ判」の始まりになります。

その当初に作られていたカメラがレンジファインダーと呼ばれるカメラで、日本の各メーカーはレンジファインダーの開発にしのぎを削っていました。
所がドイツのカメラメーカー、ライカの作った「M3」というカメラの完成度の高さに驚愕し、日本のメーカーはレンジファインダーの開発を諦め、一眼レフにスライドしていったという歴史があります。

ですのでレンジファインダーというカメラは歴史的には一眼レフよりも前なので、比較的古いタイプのものが多いです。


特徴

レンジファインダーの特徴として、一眼レフに比べると小型になります。
これは構造上の問題で、一眼レフに必ず組み込まないといけない部品を入れる必要が無いので、その分だけコンパクトにまとめる事が出来るという訳です。

そしてもう一つはシャッターの音がかなり小さいです。
一眼レフのシャッター音が「カシャッ!!!」なのに対し、レンジファインダーのシャッター音は「かちゃん。」という感じです。

静かな場所で一眼レフのシャッターを切ると結構大きな音がしますが、レンジファインダーだとほとんど気付かれる事が無いと思います。

逆に一眼レフに出来て、レンジファインダーには出来ない事はファインダーの正確さです。
一眼レフはファインダーを覗いた光景がそのまま写真になりますが、レンジファインダーの場合はややズレが生じます。

というのも一眼レフはレンズから入ってきた光を鏡が受けて、その像をファインダーで見るという感じですが、レンジファインダーはレンズとファインダーが別になっています。
構造で言えば写ルンです同じで、レンズとは別の所にある素通しのファインダーを覗いてシャッターを切るのでその分のズレが出てしまいます。


一眼レフはレンズを通した光景がファインダーにそのまま写し出されるので、どんなレンズであっても常にファインダーを覗いた光景がそのまま写真になります。例えば標準的なレンズを装着したら、ファインダーは↑のような感じになり、



望遠系のレンズを装着すると、ファインダーは↑のようになります。



しかしレンジファインダーはレンズとファインダーが別になっているので、レンズを変えてもファインダーの光景は変わりません。



装着するレンズによって↑のような枠線が引かれて、それを目安にフレーミングをします。(当然正確ではありません)



もう少し寄り気味のレンズだとこんな感じになります。



これは何を意味するかと言いますと、望遠レンズの場合は↑こんな感じになってしまいます。(小っちゃい…)


レンジファインダーのメリット
・構造上、コンパクトにまとめる事ができる
・シャッター音がすごく静か
レンジファインダーのデメリット
・ファインダーを覗いた光景と実際の写真にズレがあり、装着したレンズに応じて枠線が引かれるだけなので、正確なフレーミングが出来ない
・古い型のものが多い
・ほとんどのものがフルマニュアルなのでちょっとハードルが高い

よってレンジファインダーは正確なフレーミングで画作りをする撮影には全く向いておらず、スナップ写真用のカメラという事になります。

また、操作もマニュアルのものがほとんどなのでややハードルが高めのカメラになります。


コンパクトカメラ


コンパクトカメラは色んなタイプのものがあるのですが、「コンパクトカメラ」と聞いてイメージするのは↑のようなものが多く、比較的新しめのものが多いです。


オート機能に優れていて、初心者の方もとっつきやすい

コンパクトカメラの特徴は色々な設定が全てオートなので本当にシャッターを押すだけというお手軽さが最大の良さでもあります。
ですので初心者の方でも非常にとっつきやすく、手っ取り早くフィルムで撮ってみたいという方はコンパクトカメラが非常におすすめです。

コンパクトカメラのメリット
・フルオートなので初心者の方でも簡単に撮る事が出来る
・小型で軽量なので、手軽に撮れる
・シャッターも静かなので、一眼レフだと撮りにくい状況でも撮りやすい
コンパクトカメラのデメリット
・お手軽なので「写真を撮っている」という感じがせず、ついついたくさん撮ってしまう。
・全てカメラ任せなので、無難な写真が量産されてしまう。
・本当にフルオートなものはどういう設定でとっているかが解らないので、不安になる

コンパクトカメラは気軽に撮りたい時やスナップ撮影等でシャッターを切る事だけに集中したい時に、その威力を発揮してくれるカメラという事になります。

ちなみに僕自身は普段は一眼レフでとっているのですが、商店街とか一眼レフで撮りにくい場所はコンパクトカメラを使用しています。

お値段は全てピンキリ

そして気になるお値段ですが3種類とも全てピンキリになり、高いものだと数十万、安いものだとヤフオクやメルカリで1000円くらいで買えるものもあります。

ですが、最初はカメラ屋さんでちゃんと整備されたものを買う事をお勧めします。
ヤフオクやメルカリで個人の方が出品しているものは避けた方が無難でしょう。
ある程度の知識が必要になりますし、出品した本人さえもよく解っていないという事も多々あります。

変なカメラを掴んでしまうと、「シャッターが切れない(動作不良)」「写真が真っ暗or真っ白(シャッタースピードが故障)」「写真が真っ赤っ赤(モルト劣化による光線引き)」「写真がぼわっとしている(レンズのくもり、カビ、バルサム切れ)」みたいな事になりかねません。


大事なのは“持っていて嬉しい”

以上3種類のカメラの説明をしてきましたが、どういう写真を撮るのかに応じてカメラを選択すれば良いと思います。