カメラのホワイトバランスを理解して、ホワイトバランス名人になろう


簡単にオシャレな写真を撮るにはホワイトバランスをいじるのが一番早い

デジカメの設定を色々いじっていると、よく見かけるのが「ホワイトバランス」という項目ですね。

最初はあまりよく解らず適当に「曇り」とか「電球」のマークに合わせてみるのですが、結果写真が赤っぽくなったり青っぽくなったり、いつもの写真とは雰囲気がガラリと変わるので、そこから結構ハマったりします。

手っ取り早く「何かいい感じ」の写真を撮るにはホワイトバランスをいじるのが一番で、現にSNSでよく見かけるいい感じの写真というのは、大概このホワイトバランスが絡んでいます。

そこで今回はあらゆるデジカメ(スマホ)に付いている「ホワイトバランス」についてお話したいと思います。
まずは基本的なそもそもの使い方から、これを応用して良い感じの写真にする方法まで幅広く解説していきます。

これを覚えておくと表現の幅がぐっと広がる事間違いありません。


本来はこういう機能です

その前にまずは、本来の使い方からお話していきましょう。



↑の写真は朝6時の京都・清水寺の参道です。
青っぽくて雰囲気がありますね。





次に↑の写真は京都のインスタ映えカフェでお馴染みの「アラビカ京都(%のマークでお馴染みの)」です。
今度はえらく赤っぽい写真になりました。

この青っぽさや赤っぽさというのは、空の色や店内の壁の色という訳ではありません。
むしろ店内の壁は白ですね。

では何故、青っぽくなったり赤っぽくなるのでしょう。
これは「光の色」が原因でこういう色味になってしまうのです。

正確には光の「色」ではなく「温度」で、「色温度」なんていう言い方をします。


色温度は赤から青のグラデーションで出来ています。


色温度を数値化した人がいる


そしてこの色温度が高ければ高いほど青っぽくなり、





逆に低ければ低いほど赤っぽくなります。(人間の体温と逆ですね)





撮影現場にて「ここの色温度は大体これくらいかな?」と頭で思い描いたとしても人には伝わりにくいです。
その為にこの色温度はちゃんと数値化されています。

単位は「ケルビン」と言い「K」で表されていて、諸説ありますが我々が通常目にする色温度は2000K(ケルビン)~8000K(ケルビン)くらいまでと言われています。


イメージ的には晴天日陰が8000K(ケルビン)くらいで、ローソクの灯が2000K(ケルビン) くらいとされています。


晴天日陰


ローソクの灯


ですのでさっきの京都のインスタ映えカフェでお馴染みのアラビカ京都の写真は相当色温度が低く、2000K(ケルビン)前後だという事が解ります。


もちろんこのままでも全然OKなのですが、例えばその場所で人を撮る時なんかは顔までも赤っぽくなってしまいます。
また、忠実に店内の様子を撮りたい時はちょっと赤みを抑えてやる必要が出てきます。


昔の人はレンズにカラーフィルターを付けていた

そういう場合はどうすれば良いでしょう?
なんと昔の人はレンズに青いカラーフィルターを付けて撮影をしていました。

撮影現場が赤ければ逆の色の青いフィルターを付ければチャラになるという算段です。


何を持って「チャラ」だと言えるのか?
それは白色がちゃんと白色になった時がそうで、その状態の時は他の色も忠実に再現されます。

これが「ホワイト」バランスと呼ばれているゆえんです。

ただし写真表現において、白色がちゃんと白色になった状態=正解ではないというのが大きなポイントです。
朝の静寂な空気感を表現したい時は青っぽい方が雰囲気が出ますし、赤っぽくなければ夕焼けではありません。


デジカメに搭載されているシーン別ケルビン数

それではここで、デジカメに搭載されているホワイトバランス機能のシーン別の色温度を見ていきましょう。


(晴天)日陰/8000Kくらい


日陰というのは写真がもの凄く青っぽくなってしまう色温度で、日の出前の時間帯は更に青いように感じます。
デジカメのホワイトバランスで(晴天)日陰に設定すると、この青さをチャラにする為に真っ赤なフィルターを付けているのと同じ状態になります。


曇り(曇天)/6500Kくらい


(晴天)日陰程ではありませんが、曇りの状態もやや青みが掛かります。
ですのでデジカメのホワイトバランスで曇りに設定すると、この青みをチャラにする為にやや赤みのあるフィルターがついている状態になります。


太陽光(晴れ)/5500Kくらい


太陽光はちょうど真ん中くらいに位置し、晴れの日中ならこの設定で問題ありません。
特徴はその時の色温度を如実に反映してくれます。

陽が登る前の朝方にこの太陽光に設定して撮ると青っぽい写真になりますし、夕焼け空を撮れば赤っぽい写真になります。

ちなみにですがフィルムのほとんどはこの太陽光に設定されています。

参考:
フィルムのホワイトバランスはデジカメでいう所の「太陽光」です。
デジカメには「ホワイトバランス」という便利な機能があります。 ホワイトバランスというくらいですから、元々は白いものを白く写す為に色合いを調整する役割として備わっていました。 しかし近年は、そんな本来の目的よりも表現の幅を...


電球/3000Kくらい


さっきの京都のインスタ映えカフェの写真もそうですし、お祭りの屋台の裸電球を思い出してくれたら解りやすいと思います。
見事な真っ赤っ赤ですね。

デジカメのホワイトバランスを電球に設定すると、この真っ赤っ赤をチャラにする為にかなり青いフィルターを付けているのと同じ状態になります。

ちなみに一部のフィルムに、この状況下で撮る事を前提としたフィルムも販売されています。
こういうフィルムの事を「タングステンフィルム」と言います。


カスタム

例えば晴天日陰が8000Kと書きましたが、もちろん温度にも幅があります。
状態によっては7800Kの時もあるでしょうし、6900Kの時もあるでしょう。
また逆に9000Kの時もあるかもしれません。

9000Kの色温度にホワイトバランスを晴天日陰にしてもまだ青の方が強いのでチャラには出来ません。
なのでその時は自分で細かなフィルターの色を設定出来る「カスタム」を選びます。

厳密にチャラにしたい場合はカスタムで微妙に調整するという具合です。


オート

これはカメラが自動でチャラになるように設定してくれる機能の事で、厳密なチャラを求めている場合は常にオートで良いと思います。
繰り返しになりますが、チャラ、つまり白色がちゃんと白色になる=正解ではありません。

これら以外にもカメラによっては「水中」等、様々なシーン別に設定が用意されているものもありますが、 理屈は同じです。


応用編 カラーフィルターとして活用して表現の幅を広げる

以上がそもそもの使い方の説明でしたが、今現在デジカメで撮影されている方は更に発展的な使い方をされている方の方が多いのではないでしょうか。

つまり「チャラにする為のフィルター」としてホワイトバランスを使っているのではなく、表現の幅を広げる為にホワイトバランスを活用しているというケースの方が多いと思います。

つまり青っぽい状況で赤っぽいフィルターを付けるからチャラになるのであって、青っぽくない状況に赤っぽいフィルターを付けると、赤っぽい写真になるという事になります。

ホワイトバランスで「くもり」や「(晴天)日陰」にすると赤っぽい写真になり、「電球」で撮ると青っぽくなると言われているのはこの為ですね。



これは「曇り」もしくは「(晴天)日陰」で撮りました。
暖かみのある雰囲気になりましたね。





これは「電球」で撮りました。
実際はここまで青くはありません。


ここをいじれば更に面白くなる


「曇り」や「電球」と言ったシーン別の設定を選ぶだけでも写真の雰囲気が変わって面白いのですが、ホワイトバランスにはさらに細かくいじれる所があります。

そこは「グリーン」「イエロー」「ブルー(シアン)」「レッド(マゼンタ)」をプラスしたり出来る所で、この部分を触るようになると更に面白くなってきます。
いくつか例をお見せしましょう。






上の野球場の写真は「曇り」にグリーンをプラスし、下の線路の写真は「太陽光」にグリーンをプラスしたものです。
このグリーンを足す撮り方は結構有名で「ゆるふわ」と呼ばれている写真はこのグリーンがポイントになっています。





以前このブログで使っていたヘッダー画像です。
これもグリーンを大幅にプラスしていますが、更に隠し味としてイエローも混ぜています。(ホワイトバランスの設定は「オート」です。)





これは「電球」に赤(マゼンタ)を少しプラスしています。





自分でも何をどうやったのかを覚えていないのですが、あまりやりすぎると奇抜な色になってしまいます。


ホワイトバランスあるある 「一時、特定の色に異常にハマる」

ホワイトバランスは設定を変えるだけで雰囲気がガラッと変わる写真が撮れるので、結構ハマります。

特に「晴天日陰(赤くなるやつ)」と「電球(真っ青になるやつ)」は中毒性が高く、感覚が麻痺するので後々写真を見返した時に異様に赤い写真か青い写真を量産する羽目になる事もあります。



京都・野宮神社にて。
「電球」で撮った為、青い色に。(明らかにマッチしていないですね)






京都・狸谷山不動院にて。
「(晴天)日陰」で撮影。
ダメな事はありませんが、明らかに暖色系が強いですね。


「(晴天)日陰」と「電球」に交互にハマり、最後に「太陽光」「オート」に落ち着くというパターンが多いです。


最後に 写真の強みとも言える

昔は撮影現場の色を忠実に再現する事が正解の写真とされてきました。
しかし全くその必要はなく、色んなもの駆使して何かを表現するのは絵には無い写真の強みなのではないでしょうか。(忠実に再現する事が正解なら、白黒写真はダメという事になりますし。。)

そんな強みの一つがホワイトバランスという事になり、ある程度自分のイメージの色を作れるようになると本当に幅が広がるので面白くなってきます。

これ以外にも写真の強みはあるので、またの機会にお話できればと思います。
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