ズームを捨てて、単焦点レンズ一本だけで街に出ようとしている方へ


保険でズームを持っていくのを辞めるのは勇気がいりますね

単焦点レンズを使い始めた頃は一応保険の意味合いでズームレンズもカバンに入れておくという方が多く、「24-70と50mm(もしくは40mm前後のパンケーキ)」とか「18-55と55-200のダブルズームと24mmのパンケーキ」みたいなラインナップになると思います。

ただこれだと心のどこかで「ズームがあるから」という気持ちがあるので、それがブレになり、結局練習になりません。
そこで思いつくのが「単焦点一本だけで行こう」という考えです。

所がこれは意外に思い切った決断が必要で、なかなか勇気がいりますね。
そこで今日は「次撮りに行く時は単焦点一本だけしか持っていかない。でも怖いなぁ。。」と心が揺れている方の背中を押したいと思います。

意外と何とかなるものですし、むしろその方が良い写真が撮れる事が多いというのも写真の不思議な所です。


ズームを持ってくりゃ良かったとは一度も思った事が無い

僕の場合最初はキャノンの18-55と55-200のダブルズームレンズで撮っていました。

そこから「単焦点は画質が良い」とか「写真が上達する(らしい)」という話を聞いて、24mm(換算で38mmくらい)のパンケーキレンズを購入したのが単焦点デビューのきっかけです。

最初はダブルズームと単焦点を両方持ち歩いていたのですが、結局どれも使いこなす事が無く、どれも中途半端な感じになってしまったので、意を決して単焦点だけで撮ると決断しました。

単焦点一本だけで撮ると決めた時は勇気がいりましたが、いざそうすると意外と何とかなるものですし、一度たりとも「ここでズームがあればなぁ」と思った事はありません。

理由としてはそもそも画角感が身に付いてないので、そう思うにも思えないというのが1つと、もう1つは「それしかない」という状況を作り出す事で脳も腹をくくってくれたというのが大きいと思われます。

ここでズームレンズがあったりと変に可能性が残っていると脳がどこに合わせればいいのかが解らずに混乱する原因になってしまいます。

これは写真の不思議な所で、あれもこれもと全てに備えるより、それしかない状況の方が何故か良い写真が撮れる事が多いです。

超広角や超望遠みたいな極端なレンズで無い限りは不便を感じる事は無いと思います。
具体的には換算で35mm~50mmくらいの標準域のレンズなら問題はありません。
更には換算で28mmや85mmのちょっと標準域からはみ出たレンズでも何とかなります。


50mmで平等院鳳凰堂を撮った男


京都に平等院という有名な観光地があります。
ここの目玉は何と言っても「鳳凰堂」で、10円玉の絵にもなっている所です。

この鳳凰堂という建物は凄い横に長く、しかも敷地の造り上あまり後ろに下がれないので正面から全景を写そうと思ったら超広角レンズが必要になってきます。

僕は当時50mm一本しか持っていなかったので、50mmで平等院を撮らざるを得ませんでした。
そこで撮ったのがこの写真です↓


全景を写せないという事は重々解っていたので、最初からそのつもりは無く鳳凰堂の向こう側に見える鐘楼(しょうろう。鐘つき堂の事)を脇に置き、構図を作りました。

それしかないという状況になれば脳が腹をくくってくれるので、何とかなるものです。


単焦点レンズ一本だけで撮るメリット

一見不便に思える単焦点一本縛りですが、実はメリットもございます。


お金が掛からない

言わばレンズ沼と対極の事をする訳ですから、お財布にも優しいです。


荷物にならない

撮りに行く時はレンズ1本とカメラ1台ですので、凄い楽です。
首にカメラを掛けておけば、カバンすらいらないという快適さです。


その画角を体で覚える事が出来る

更に一本の単焦点レンズで撮り続けていると、例えば50mmなら50mmの画角を体で覚える様になるので、ファインダーを覗かなくても50mmの写真を目視で切り取る事が出来ます。

歩いていて「おっ!」と思ったその位置が撮影ポイントで、 後は微調整程度に少し下がったり前に出たりするだけでOKです。

実はズームレンズの場合でも順番は同じで、

1.この位置から

2.○○mmの画角で撮ると

3.こういう写真になる

という具合に、撮る位置が一番最初に来るのが本来のやり方です。


画角を体で覚えるに関してはズームレンズでも複数の単焦点レンズでも覚える事が出来ますが、一本のみの場合は圧倒的に覚えるのが早いです。

特に最初の一本を標準域にすると、それが基準になるので「狭いからここは広角」「広いからここは望遠」という具合に相対的に他のレンズを選ぶ時も迷いにくくなります。

そうなるとズームでも複数の単焦点レンズでも、あなたが主体になって必要なレンズをチョイス出来るようになるので、レンズに遊ばれる事が無くなります。


最後に ズームレンズに対しても自分なりの落とし所が見つかる

カメラ界には「ズームレンズ派」と「単焦点レンズ派」というのが存在し、何かと対立していますが要は使い分けの問題なので、どっち派に着く必要もありません。

しばらく単焦点レンズだけで撮っていると、単焦点の良い所と悪い所が見えてきます。
そしてその逆がズームレンズの良い所と悪い所になり、両方のメリット・デメリットが解るので最終的には自分なりの落とし所が見つかります。

その時にあなたの一番のベストのレンズ選びをすれば良いと思います。
撮りたいものによっても変わってくるでしょう。

それでもあなたが主体になっている事は間違いありません。
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