フィルムカメラの一眼レフはカメラの外側にシャッタースピードを設定するダイヤルが付いています。

昔のカメラは今のカメラと違ってシャッタースピードを微調整する事が出来ず、また1秒未満のスローシャッターを切る時は一番左の「B」に合わせてバルブ撮影で行っていました。

デジカメでバルブ撮影をする時は液晶画面にタイマーが表示されますから、まだやりやすいですが、昔のカメラでバルブ撮影をする時は時計を見ながらシャッターを切る必要がありました。

更に言えば露出のテストも出来ませんから、自分の望んでいる写真にするにはある程度の経験が必要になります。

こういった弊害から現在フィルムで撮られている方も三脚を持ち出してバルブ撮影をする方は少ないと思います。

今回は三脚を持ち出してバルブ撮影に挑戦しましたので、その様子をご覧いただきましょう。


必要なもの

まずはフィルムカメラでバルブ撮影をする際に必要なものの紹介からしていきます。

・カメラ
・三脚
・昔のネジ穴式のレリーズ
・時間を計る何か
カメラと三脚は言わずもがなですが、レリーズと時間を計る何かについては少し補足します。


昔のネジ穴式のレリーズ


昔のカメラはシャッターボタンに穴が空いていて、そこがレリーズの凹部分になっていました。

レリーズを使用する時はそのネジ穴にクルクルと回すように装着します。



レリーズのボタンを押すと、



針が出る様になっていて、それでシャッターが切れるという具合です。



通常は、



この様にボタンを押し、



離すと針が戻ってくるという感じですが、長時間露光の場合は途中で鼻がかゆくなったりとか色々な弊害が出てくるので、これだと何かと不便です。





そういう場合はこのギザギザの部分がネジになっているので、



このネジを緩めると、針が戻ってこないという仕様になっています。





このように、



ボタンを押しても



針が戻ってきません。





針を戻すにはネジの部分を、



押してやると針が戻るので、実際には時間を計りながらちょうどのタイミングで押すという具合です。

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時間を計る何か


時間を計るものは腕時計でもストップウォッチでも何でも構いません。
僕はストップウォッチのアプリを使用しました。


それでは撮影開始

それでは実際に撮影を行いましょう。今回は感度400のフィルムを使用しました。

夜の長時間露光の撮影はほとんどやらないので、露出が全く解りませんでした。

ですのでデジカメでテスト撮影を行いました。


レーザービーム


まずは歩道橋の上から夜の道路をスローシャッターで撮影し、レーザービームを作ってみましょう。

↑の写真はデジカメで露出のテストを行ったもので、手持ちで撮影しました。

感度400・F16・シャッタースピード4秒でこんな感じになりました。


三脚にフィルムカメラを取り付けて全く同じ露出で撮影したのがこちらです↓





念の為2枚撮りました。F16なので光芒が出来ていますね。

思ったより綺麗に撮れました。


長時間露光

続いては暗い所に移動して長時間露光に挑戦してみました。



まずはデジカメでテスト撮影。感度400・F16・シャッタースピード10秒でこんな感じです。
少し暗めなのでもう少しシャッターを長めにしてみましょう。



感度400・F16・シャッタースピード20秒で撮りました。だいたいこんなもんでしょうか。

同じ露出でフィルムカメラで撮るとこんな感じになります↓


F16なので、かなりカリカリで気持ちが良いですね。(ただパソコンモニターのフルスクリーンで見ると、粗が出てきます。)


終わりに

予想ではザラザラがひどくて写りが悪いのかと思っていたのですが、意外に綺麗に撮れました。(デジカメには敵いませんが)

感度100のフィルムやリバーサルで撮るともっと綺麗になるのかもしれませんね。
今度、リバーサルでもやってみたいです。


今回使用したフィルム↓
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