SNSに疲れたあなたに送る、SNS以外の写真の楽しみ方


今の時代は「写真を撮る」と「SNSに投稿する」がほぼセットになっていると言っても過言ではありません。

確かにSNSは手っ取り早く自分の写真を見てもらえる事ができ、反応も早いのでかなりのモチベーションになるというのは間違いありません。

そして多くの人に自分の写真をリーチできるツールでもあり、SNSこそが写真を見せる場として現代の最高の舞台となり得るのです。




「…」





であるならば、今回このような記事を書く事はなかったでしょう。

上記の話は確かに事実ではありますが、同時に多くの苦しみを生んでいるのもまた事実です。

・「いいね!」の快感にとりつかれてしまい、自分を見失ってしまう…
・ほんの一瞬、わずかワンスクロールで写真が消費されてしまう…
・変な競争原理が働く…
・公正に写真が評価されない…
・自分の意にそぐわない写真や写真スタイルを攻撃する人間がいて、不快な思いをする…
・「撮ったから投稿する」のではなく「投稿しなきゃいけないから撮る」という本末転倒な状態に陥る…
・SNS受けしそうな写真以外はゴミのように扱ってしまう…

どう考えても不健康だと言わざるを得ません。


それを解っていてもついつい投稿してしまう。そして、だんだんと消耗が激しくなっていき、写真のカテゴリにおいても「SNS疲れ」というものが起こっています。

ここまでくるとかなり重症ですので、やるべき事は自分自身を取り戻す事です。

そこで提案したいのが、「SNSに疲れたあなたに送る、SNS以外の写真の楽しみ方」という事になります。


アルバムとフォトブックはSNSと真逆の性質を持っている

「SNS以外の写真の楽しみ方」というのは具体的に、
1.アルバムを作る
2.フォトブックを作る
の2つになります。

何故この2つなのかと言いますと、SNSとは真逆の性質を持っているからです。

真逆なのでバランスをとる事も出来ますし、こっちの方が面白いからという事でSNSをやめるきっかけになるかもしれません。


一体何がそんなに楽しいのか?アルバムやフォトブックの醍醐味

フォトブックはともかくとして、アルバム作りというのは昔からある方法ですが、最近では自分の撮った写真を見返さない・アルバムに残さないという方の方が多いと思います。

そういう方にとっては何が楽しいのかが全然解らないと思うので、まずはアルバムやフォトブック写真の醍醐味をご紹介したいと思います。

アルバム・フォトブック写真の醍醐味

1.写真は時間が経てば経つほど熟成していくので、タイムカプセル化していく
2.「人に見せない前提」で写真を撮るようになるので、本当に撮りたいものを撮るようになる


1.写真は時間が経てば経つほど熟成していくので、タイムカプセル化していく

「写真の大いなる力を1つ挙げよ」と言われれば、僕は間違いなくこの事を挙げると思います。

どんなものでも普通は時間が経つにつれて劣化や古臭くなるものですが、写真は時間が経てば経つほど熟成していくという性質を持っています。

撮りたての写真をすぐに見ても、昨日の今日ですからそこまで感動はしないものです。
しかし時間が経つに連れて写真が熟成されてゆき、何気なく撮った1枚でも物凄い写真に変化しています。

熟成期間は早くても1年。ほとんどの場合は3年以上の時間を要します。

試しに昔撮った写真があるのならば見てみてください。当時はイマイチだなぁと思っていた写真でも今見ればかなり見方が変わっていると思います。

何故こういう事が起こるのでしょう。
理由は「時が流れるから」というのが1つ。そしてもう1つは写真機の宿命にあるのからです。


写真は複写に長けた機械である

カメラというのは目の前の光景をそっくりそのまま映し出す事に長けた機械です。
というよりもそれが目的で作られています。

写真の本質は表現でも記録でもなく「複写」なんですね。

撮ったその瞬間から現実との乖離(かいり)が始まり、時間が経てば経つほど現在とのギャップがどんどん出てくるという訳です。

写真に写されているその場所には時間的に絶対に行く事が出来ません。

それがノスタルジー(単に昔懐かしい的な意味ではなく、もっと深刻な「故郷に帰れない苦しみ」という本来の意味)となり、時間が経てば経つほど、その思いは強まっていく事になります。

これが絵の場合だと、どれだけ実写的に描いてもこういう訳にはいきません。

そんな熟成された写真達が一冊のアルバムにまとめられている。それは物凄い貴重なものに間違いありません。


2.人に見せない前提で写真を撮るようになるので、本当に撮りたいものを撮るようになる

SNSは不特定多数の方に見られるので、どうしても人に見せる前提で写真を撮ってしまいがちです。
それはつまり自分が撮りたいものとの間にズレが生じてくるという危険性を秘めています。

逆にアルバムやフォトブックというのは基本自分や身の回りの人しか見ません。
それはつまり見栄を張ったりする必要が無いので、撮りたいものを素直に撮る事が出来るようになるという事です 。

SNS界隈でよく聞く「承認欲求」という言葉ですが、アルバムやフォトブックは存在根拠を人にゆだねないので、承認欲求自体が存在しません。

ただ、人に見せる前提で撮るのがダメだと言ってる訳ではありません。今後もどんどん撮っていくと思います 。

単にバランスの問題で、極端に偏るとしんどくなってくるというだけの話です。そして現在はどう見ても極端に偏ってしまっていると思います。


何故アルバムなのか?スマホやPCではダメ?

「それならばスマホやPCではダメなの?」という意見もあると思います。

まずスマホの場合ですと、一枚一枚の写真がどうしても小さくなってしまいます。
写真の後ろの方にちょっとだけ写っている人がいい味を出しているという事は往々にしてあります。

そして単純に容量の問題でもあり、大量の写真を熟成するまでの3年間ずっとスマホに入れっぱなしにしておく訳には行きませんし、その間も写真は増え続ける一方です。

そしてPCの場合ですが確かに大画面で見る事もできますし、今のPCは大容量ですから大量の写真を保存する事も可能です。

それでもアルバムにする価値は十分にあります。
PCの場合は見たい時に電源を入れなければいけないという煩わしさがありますし、横になりながらリラックスして見る事もできません。

そしてスマホやPCの場合だと、同じサイズの写真を1枚づつしか見ていく事が出来ないので、写真にメリハリを付けにくいというのも弱点になります。(これに関しては後でお話します)


さあ、アルバムを作ろう!

以上を踏まえて、写真をアルバムにまとめる方法をお話していきたいと思います。
今まで撮りためた写真がある方はまずはその写真でアルバムを作ってみましょう。


プリントは「どんどんプリント」でOK

まず撮った写真のプリントですが、特にこだわりがなければネットプリントの「どんどんプリント」さんをお勧めします。

今まで色んな所でプリントを試してきましたが、どんどんプリントさんが全てにおいてダントツに良かったです。

おすすめのネットプリントは「どんどんプリント」一択な理由
本気でお礼のメールを送ろうと思ったくらいです ネット上にはたくさんのネットプリント会社が存在します。 あまりにたくさんすぎてどれを選べば良いのかが解らずに困惑している方も多いと思います。 僕も最初はそうでした。 だか...

詳しくは↑の記事をご覧ください。

プリントサイズはとりあえずは「L判」でOKです。
L判でもスマホの倍以上の大きさがあるので、写真の細かい所も鑑賞するに不自由はありません。


アルバムはナカバヤシの360枚

次にアルバムですが、オススメはナカバヤシの3段組でL判が360枚収納出来るアルバムがオススメです。

ナカバヤシ アルバム フォトグラフィリア L判 360枚 3段 ブラック PHL-1036-D
ナカバヤシ アルバム フォトグラフィリア L判 360枚 3段 ブラック PHL-1036-D

3段組というのがポイントで、写真を並べていく際に並べ方の幅が広がるので非常に重宝し、それでいてお値段もリーズナブルになります。


写真の並べ方

写真の並べ方ですが、特に決まりがある訳ではありません。

「1週間北海道に旅行した」「東京の下町を1年間撮り続けた」等、1つの行事や期間を軸にして並べるのがオーソドックスになります。

場所や行事等関係なく、撮った順番に並べていくのも面白いかもしれません。
僕も最初はそうしていて、一見様々な場所の断片が脈略無く出てくるのですが、それでも十分楽しめます。


ちょっと編集してあげると更に面白くなる。

その写真達を1枚1枚隙間なく入れていくだけでも良いのですが、ちょっとだけ編集してあげると更に面白くなります。

それは漫画の「コマ割り」に似ています。
漫画のコマというのは全て同じサイズで真四角に割られている訳ではありません。

特に見せたいコマは大きく割いたり、動きのあるシーンはコマを斜めにしたりと、色んな工夫がされています。

それと同じ事をアルバムでする事も可能で、その方が1枚1枚の写真が面白くなります。


具体例を挙げるとこんな感じ 神楽坂通りの写真で説明します
口だけで説明するのもあれなので、作例と共に説明していきます。
昔に京都の「神楽坂通り」という通りを歩いた時の写真をご覧ください。


スタートです。






漫画で言えば「扉絵」的な役割です。サイズはL判のみですが、こうやって1枚しか配置しない事によって扉絵っぽくなります。






1ページに6枚の写真を入れる事が出来るのですが、スペースを有効に活用する事でかえって1枚の写真が際立ちます。






3段組のアルバムだと並べる位置もズラしたりでき、見せ方の幅がかなり広がります。






写真の並べ方を考えている時はかなり楽しい時間です。ちなみに京都の神楽坂通りは東京のそれとは違って普通の住宅地です。






6枚入る所を2枚しか入れないというのは何とももったいない話ですが、写真の引き立ち方がかなり変わってきます。そして最後をページの右側で終わらせると、次のページから新しいテーマを始める事が出来ます。


この調子で最後のページまで行ったら、1冊のアルバムが完成です。


後は本棚にいれて熟成させるだけ


アルバムが完成したら、後は本棚にいれて熟成させましょう。

出来立ての頃は1枚1枚の写真がまだ目新しいので驚きもありませんし、むしろ「なんだこの写真は!?」というものも多いと思います。
しかしそういう写真こそ熟成した時に見え方が随分と変わっているに驚くでしょう。

そして写真歴が長くなるほど、年代物が増えていくという感じになります。


アルバムを更に昇華したのがフォトブック


続いてフォトブックですが、フォトブックはアルバムを更に昇華した位置づけになり、写真の凄さや面白さを味わうのに一番適している媒体ではないかと思っている程です。

これを例えて言うなら「人文字」によく似ています。

一人一枚のパネルを持ち、それぞれが決められた場所に立ってパネルをかざす事で、それを遠くから見たら何かの絵になっているというやつです。

一枚のパネルだけを見れば、あまり意味は感じられないのですが、それらを組み合わせる事で何等かの意味が生じ、一枚一枚に確実に役割があるという事がよく解ります。

実は無意味な写真なんか一切無いんだという事がよく解りますし、「写真は組み合わせの芸術」という事をしみじみと実感する事が出来ます。

僕はこのフォトブックをかなりお勧めしていて、もしかしたら趣味で撮る写真のゴールはフォトブックじゃないかと思うくらい相性が良く、私家版の写真集と言った感じです。


フォトブックの作り方

それではフォトブックの作り方についてお話していきましょう。

もちろんがんじがらめな決まりというのは有る必要もないのですが、気分的に写真集を作るつもりで挑むと良いでしょう。

となると、まず必要なのが「テーマ」になります。

これは決して大げさなものでなくても構いません。何らかのくくりであればOKです。
もっと言えば人に見せる前提では無いので、自分だけが理解出来れば十分です。

テーマが決まれば、それに沿った写真をセレクトしていきます。

今ある写真の中から選んでも良いですし、新作を作るつもりで新たに写真を撮っても構いません。フォトブックのページ数にもよりますが、500枚~10000枚くらい撮ればそれなりのものが出来上がります。

どちらにせよ莫大な量からセレクトしていくので、まずはフォトブックに載せるか載せないかを1枚づつ見て決めていきましょう。

載せる載せないの審査は大甘でOKです。選んだ写真から順番を決めていく段階で意外な写真が活躍してくれるというのもよくある話なので、迷ったらとりあえず載せるに回しておきましょう。

そして勝ち残った写真から載せる順番を決めていきます。この順番を決める作業を「写真を組む」という言い方をし、動画で言う所の切り取ったりつなげたりする編集作業に当たります。

順番に決まりというのは特にありませんが、一応解りやすいガイドラインだけ示しておきます。この方法だと大きく外れる事はありません。


写真の組み方

基本的には、
オープニング→いくつかに細分化した本題→エンディング
というのが一番解りやすい形になります。

「東京の1年」というのをテーマにして例を挙げてみます。


オープニング
本題前のプロローグ部分で、表紙や遊び紙をめくった最初の1枚目もしくは複数枚でテーマを如実に表している写真を持ってきます。

東京という街を端的に表す建物や、その1年に起こった象徴的な出来事の写真等がそれにあたります。


いくつかに細分化した本題
東京の1年と言っても長いですから、そのテーマから更に細分化したテーマを設けて、子テーマごとに写真を組んでいくと整理が付きやすいです。

一番解りやすい例は「春→夏→秋→冬」ですね。

他にも「下町→都心→多摩地区」「住宅街→地下鉄→公園→繁華街」等も考えられますね。

本で言う所の1章→2章…という具合に章を設けるというイメージです。


エンディング
本題が終わってフォトブックが終了では唐突すぎるので、エピローグ的なページも設けましょう。

色んな人の写真集を見ていて、個人的にこの部分か一番好きだったりします。

ポツンと寂し気な写真が多く、良い余韻に浸る事ができるからです。

以上が基本的な組み方になります。
悪く言えば「ベタ」とも言えるので、慣れてきたらどんどん変化球を入れていきましょう。

繰り返しになりますが、自分だけが理解できればOKなのですから。


演出

スマホやPCで写真を見る場合はスライドショーや縦にスクロールしていくだけですが、フォトブックはアナログな冊子媒体です。

ですので、写真の大きさや配置等を変える事によって色々な演出をする事が出来ます。

ここではその方法をお話します。
実際にフォトブックに取り入れて頂き、その効果の程を実感してみてください。


ペア



基本は1ページにつき1枚、縦または横の写真を配置していきます。

という事は見開きで隣り合う写真との「ペア」という概念が生まれます。

いっぺんに2枚の写真が目に入るので、1枚1枚スライドやスクロールしていくスマホやPCにはない演出方法です。

どういう写真をペアにするかで写真の意味合いが全然違ってくるので、色々な写真を組み合わせて試してみてください。


片方しか載せない

時にはあえて1枚しか載せない事で、その写真を注目させるという方法もあります。

特にそれを強調したい時等によく使います。

また、1ページ白紙を挟む事で「ここからシーンが変わります」という合図的に使う事もよくあります。


見開きで1枚

同じ1枚でも見開きで1枚の写真を載せる事も可能です。

これはインパクトが凄いので、メリハリが出ます。

また、さっきの1ページ白紙と同じで子テーマの1枚目に持ってくる事で「ここからシーンが変わります」という合図的な使い方もできます。


ページいっぱい見開き1枚

そしてページいっぱいに写真を載せる事も出来、かなり迫力のある写真になります。

ただしこの場合は写真の端が切られてしまうので、入念にフレーミングした写真には向いていません。


以上が基本的な写真の見せ方になります。
これらを駆使してよりメリハリのあるダイナミックなフォトブックに仕上げましょう。


フォトブックの制作はしまうまプリントでOKです。

フォトブックを作ってくれる会社はたくさんありますが、初めて作ってみる場合は「しまうまプリント」でOKです。

しまうまプリントだと値段も安価なので、試しに作ってみようという場合に、ちょうど良いです。

しまうまプリントの事を詳しく書いた記事もありますので、そちらを参考にしてみてください↓
しまうまフォトブックレビュー サイズや価格・作ってみた感想等
フォトブックを作る際に必ず候補に挙がるのがしまうまフォトブックで、他社のフォトブックに比べると圧倒的に安いという特徴があります。 品質を疑いたくなるくらいの安さなので、実際にどうなのか?が気になる所だと思います。 そこで...



終わりに

以上、写真の新しい(?)遊び方の提案でした。

嬉しいのはアルバムやフォトブックを作る事によって、ハードディスクに眠ったままで、日の目が当たる事が無かった写真達に意味が与えられるという事です。

撮った写真を見返していて、「なんでこんなの撮ったんだろう!?」という写真ってあると思います。

僕はそんな写真達で1冊のフォトブックを作ってみました(演出の項目で出した作例は全てそれです)。

中々面白いフォトブックに仕上がり、そういう写真達が溜まったら、また作ってみたいと思った程です。

フォトブックはこんな感じで気軽に作ってみるくらいの感覚でOKです。

試しに1冊どうでしょう。




初めてのフィルムカメラガイド


「初めてのフィルムカメラガイド」というページを作りました。 カメラの選び方や最初につまずくポイント、そして日本に流通しているレギュラー的なフィルム全ての作例を載せていますので是非ご覧ください。

>初めてのフィルムガイドのページに行く




SNSに疲れたあなたに送る、SNS以外の写真の楽しみ方


この楽しみ方はSNSとは何もかもが真逆なので、心のバランスを取り戻す事ができます。お疲れの方は是非試してみてください。

>SNS以外の写真を楽しんでみる
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