50mm一本だけで撮る時によく言われる「足で稼ぐ」という勘違い


50mmは万能レンズ

「50mm」という画角には特別な思い入れがあります。

広角と望遠の間に位置する事もあり、カバー出来る範囲も広いので50mm一本でも撮り歩く事も出来ます。(「50mm一本で撮っている」というだけで、妙に職人な雰囲気も漂ってきますしね。。)

万能な働きをしてくれるが故に「50mm一本あれば何でも撮れる」という言葉を信じて疑わず、とある勘違いをされている方も多く見かけるような気がします。

それは自分で被写体に近づいたり、後ろに下がったりして「足で稼げば良い」という考え方です。

今日はこの事についてお話していきましょう。


そういう問題ではない

足で稼ぐというのは、本来望遠レンズが必要な局面でも自分で近づいて撮れば良いという考え方で、もっともな意見に聞こえますが、実際にやった事がある方なら「そういう問題ではない」という事が解ると思います。



↑の写真は大阪の中之島という所にある「中央公会堂」という建物で、とある位置から200mmのレンズで撮りました。

全く同じ位置から50mmで撮ると以下のようになります↓


これだと本来撮りたかった中央公会堂が全然目立ちません。

では足で稼いで200mmと同じ大きさになる所にまで移動して中央公会堂を撮ってみましょう。



大きさ的には同じになりましたが、背景のビルから手前の街灯群まで全然違う画(え)になってしまいました。

この中央公会堂の場合は同じ大きさに収められる所まで移動する事が出来たのでまだマシですが、そもそもそれが無理な事も多々あります。


別の例でもう一度


↑の写真は大阪の天王寺という所にある「あべのハルカス」という商業ビルで、同じくとある位置から200mmのレンズで撮りました。

同じ位置から50mmで撮るとこんな感じになります↓


50mmだと遠すぎるので、同じ大きさになるまで近づいてみましょう。



通りの突き当りまで来ました。
まだまだ遠いですし、景色が全然違うものになりました。



それでもめげずに追いかけていたのですが、他の建物に邪魔されて見えなくなりました…。



所々隙間から覗いている感じが何とも言えません。


立ち位置が違うので当然画(え)も変わる

中央公会堂にしろ、あべのハルカスにしろ、そのとある位置から200mmで切り取った画(え)が欲しいのであって、そこから動いてしまえば背景や周りにあるものまで変わるので、当然画(え)も違うものになります。

50mmで撮るのなら、50mmで表現できる立ち位置を探す必要があります。






当然、表現意図も変わる事もあるでしょう。


まとめ

「50mm一本で何でも撮れる」という事をよく言いますが、さすがに何でもは撮れるはずが無く、それだとそもそも50mm以外のレンズを作る必要がありません。

そして今回の例で言えば200mmで切り取った画(え)が一番欲しい画だったのに、無理矢理50mmの立ち位置を探すのもおかしな話で、与えられているものをわざわざ放棄する必要は無いというのが僕の考えです。

ただ最初の修行期間として、50mm一本で撮るのはむしろ全然OKです。

この辺の事はこちらの記事を御覧下さい↓
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